このParadigmというモデルは、T&Tの1987年のカタログに掲載された8フィート#5のモデルを最後にそれ以降はカタログから消えています。製作された年数はごく短かったようです。
ロッドの外観は小ぶりで形のいいグリップ、美しく堅いコーティングの施されたリールシート、リールシート金具とフェルールには社名のダイススタンプが刻まれています。
バット部のチェックは細かいナーリングが刻まれ、さらに六角形にプレスされてブランクとグリップに隙間無く装着されています。細かいところまで気配りされた上質な高級感をその外観から楽しむことが出来ます。
素振りをしてみるとティップの余計な振動がほとんど無いことに驚きます。ティップエンド数インチは繊細ですが徐々にミドルまではしっかりとしてきて、しなやかなバットへとスムーズにつながってくる。しなやかなミドルからバット部の動きがティップエンドの振動を抑えている感じがグリップ内部を通じて手に感じとることができる。
キャスティング感はショートキャストからフライライン7~9ydくらいまでの距離が大変スムーズで一般渓流では気持ちよくオールマイティーに使えると思います。ラインにはスラックが入らないのでノリが良くわかります。当然バウンドによるラインの折れなど無いのでループが美しい。