E. F. Payne Rod.Co 98

ペインロッド98 

言わずと知れた名作。#4/5ライン。外装はリフィニッシュされていますがこの雰囲気はうっとりします。シガータイプのグリップは最大径が少し太め(23~4㎜)です。リールシートのキャップはかなりのテーパーが付いていて接着されてるスパニッシュシダーの木材部分も同じテーパーで削られているはずです。キャップには脱落防止のためのピン打ちが1箇所あります。フェルールにも同様にピンが打ってあります。使われている竹の質ですが、節の間隔から推測するとかなり太いものを使用していると思います。この竹の使い方もメーカーによって色々個性があります。

バットは太めでスウェルバット形状になっています。素振りではバットからティップまで1本の芯があってそれが振動や雑音を抑えている感じで、手に反動がありません。これほどティップの振動が少ないロッドはなかなかありません。98は一般的にファストドライフライアクションと言われますが、決してティップだけが働くようなアクションではなく、バットからミドル、ティップへとパワーが転がるように伝達していきます。曲がり方などアクション自体は違うんですが全体的な硬さはパーフェクショニストと同じような感覚です。

ラインを通して振ってみるとスルスルと形のいいループが勝手に伸びていく感じで、下手なキャスティングが上手になったような勘違いをおこします。バックとフォワードの一連の動作がすごくスムーズ、滑らかで、ロッドにラインが常にまとわり付いている感じでどんな時もラインにロッドパワーが乗っている感じがします。ロングキャストもこなすし、渓流ではほとんどの場合これ1本あれば他の竿はいりません。